ジューンブライドの、本当の数字
ジューンブライドなのに? 婚姻届が最多の月、統計の37年分で6月は一度もなし
最終更新 2026.10.20約12分出典11件公的5法令6
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婚姻届がいちばん多く出された月が6月だった年は、国の統計表に載る37年分で、一度もありません[1]。2025年の6月は12か月のうち下から3番目、割合は37年で最も低い6.3%でした。「ジューンブライドだし、入籍は6月?」と迷っているなら、まずこの数字から。
では、みんなは本当はいつ出しているのか。数字を追うと、令和が始まった月に届けが前年の2倍に跳ねたことや、「籍はあとから」が3組に1組を超えている事実が見えてきます。後半は、記念日に出したいふたりのための実務です。証人の頼み方や姓の決め方といった基本は入籍・婚姻届の手続きの記事にあるので、ここでは「いつ出すか」だけを扱います。
37年分で、6月が「いちばん多い月」になった年は0回
厚生労働省の人口動態統計(確定数)には、婚姻届を届け出た月ごとに数えた表があります。載っているのは1947年、1950年から1995年までの5年おき、そして2000年から2025年までの毎年。あわせて37年分です[1]。
その37年で、いちばん多い月を年ごとに拾うと、こうなります[1]。
- 3月が14回。2014年から2024年までの11年では9回を占め、いまの定番です
- 11月が13回。1970年から2013年までのあいだ、表に載る20年のうち13回は11月でした
- 5月が4回、12月が3回、2月・7月・10月が1回ずつ
- 6月は0回
統計表に載る37年分のうち、6月が婚姻届のいちばん多い月だった年は、一度もありません。 6月がいちばん上に近づいたのは2020年の、多いほうから3番目。割合が最も高かったのは1990年の10.1%です[1]。
親や友人に「ジューンブライドなのに」と言われたら、こう返せます。「婚姻届の統計だと、6月がいちばん多かった年って、表に載ってる37年で一回もないんだって」。
ひとつだけ断っておくと、これは婚姻届を出した月の数字で、結婚式を挙げた月の数字ではありません。挙式の月や六曜の話は結婚式の日取りと六曜の記事で扱っています。
厚生労働省「人口動態統計(確定数)」上巻 婚姻 第9.3表より集計。対象は表に載る1947年、1950〜1995年(5年おき)、2000〜2025年の37年。届出月で数えた件数で、挙式の月ではありません。[1]
2025年の6月は12か月で10番目。割合は37年でいちばん低かった
直近の2025年を見ると、婚姻件数は48万9,158組。そのうち6月は3万1,024組、6.3%でした[1]。
12か月を多い順に並べると6月は10番目で、6月より少なかったのは4月(3万274組)と9月(2万6,031組)だけです。そして2025年の6月の6.3%は、表に載る37年のなかでいちばん低い割合でした[1]。次に低いのは2022年と2024年の6.6%なので、ここ数年、6月はむしろ静かな月になっています。
いちばん多かったのは7月の5万7,559組(11.8%)で、6月の約1.9倍でした[1]。12か月で均等に割れば1か月あたり約8.3%。6月はそれをはっきり下回っています。
厚生労働省「人口動態統計(確定数)」上巻 婚姻 第9.3表より。届出月で数えた件数で、挙式の月ではありません。地域や年によって月ごとの偏りは変わります。[1]
令和が始まった5月、婚姻届は前年5月の2倍になった
毎年ほぼ同じ形をくり返す婚姻届が、大きく動いた月があります。
令和最初の月、2019年5月の婚姻届は9万1,663組。前年5月の2倍でした。 前年5月は4万5,799組で、2019年は1年分の15.3%がこの1か月に集まっています[1]。元号を令和に改める政令は、2019年4月30日の翌日、つまり5月1日から施行されています[6]。
「新しい元号に合わせた」と読める手がかりは、もうひとつの表にあります。婚姻届には、同居を始めたか式を挙げた年月(結婚生活に入った年月)も書かれていて、それと届出月の組み合わせが集計されています[5]。2019年5月に届け出たふたりのうち、4月に結婚生活に入っていたのは1万3,645組[3]。前年の同じ組み合わせ(2018年4月に結婚生活に入り、5月に届出)は5,195組なので、約2.6倍です[4]。4月に同居か式を済ませて、届けは5月まで待ったふたりが、それだけいたことになります。
ほかにも、年ごとの「いつもの形」が崩れた月があります。
- 2020年2月は7万2,908組(13.9%)で、前年2月(4万3,734組)の約1.7倍でした[1]
- 2025年7月は5万7,559組(11.8%)。2021年から4年続いた3月を抜いて、最多になりました[1]
どの日に集まったかは、月ごとの合計しかない統計では確かめられません。
言えるのは、婚姻届の月を動かしてきたのはジューンブライドではなく、改元のような区切りや、ふたり自身の事情だ、ということです。
2018年
3月 57,226組(9.8%)
2019年
5月 91,663組(15.3%)令和に改元した月・前年5月の2倍
2020年
2月 72,908組(13.9%)前年2月の約1.7倍
2021年
3月 61,225組(12.2%)
2022年
3月 58,931組(11.7%)
2023年
3月 57,466組(12.1%)
2024年
3月 55,689組(11.5%)
2025年
7月 57,559組(11.8%)6月の約1.9倍
厚生労働省「人口動態統計(確定数)」上巻 婚姻 第9.3表より。カッコ内はその年の件数に占める割合です。[1]
3組に1組以上は、同居か式が先。婚姻届は「あとから」でいい
入籍日を決めかねているふたりに、いちばん伝えたい数字はこれかもしれません。
婚姻届を出すと、「結婚生活に入った年月」も統計に残ります。これは結婚式を挙げたときと同居を始めたときの、早いほうのことです[5]。2025年に届け出た48万9,158組のうち、結婚生活に入ったのが2024年以前だったのは18万1,628組、37.1%でした[2]。
2025年に婚姻届を出したふたりの3組に1組以上は、前の年かそれより前から、もう一緒に暮らすか式を挙げていました。 同じ年のうちに同居や式を先に済ませたふたりは数に入れていないので、「届けより暮らしが先」のふたりは、実際にはこれより多いことになります。
7年前と比べると、その広がりがわかります。2018年に届け出た58万6,481組では、前の年以前に結婚生活に入っていたのは13万302組、22.2%でした[4]。
2025年の届出のなかには、2014年以前から結婚生活に入っていた3,573組もいます[2]。10年以上一緒にいて、ある年に「そろそろ出そうか」と決めたふたりです。
入籍は、新しい生活の「スタートの合図」でなくても構いません。暮らしが落ち着いてから、ふたりにとって意味のある日に出す。統計を見る限り、それはもう珍しい選び方ではありません。
厚生労働省「人口動態統計(確定数)」中巻 婚姻 第2表より算出。「結婚生活に入った年月」は結婚式を挙げたときと同居を始めたときの早いほう。届出年より前に結婚生活に入っていた件数で、不詳は除いています。[2]
婚姻日は「出した日」。予約も前日提出もできない
記念日に入籍したいなら、まず押さえておきたいのが民法の一行です。婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる[7]。式の日でも、書類を書いた日でもなく、届け出た日が婚姻の日になります。
ここから、意外と知られていないことがいくつか出てきます。
- 届出日を指定して、前の日に出しておくことはできません。船橋市のFAQは「戸籍の届出については届出日の指定はできません。婚姻届を届出した日が婚姻日となります」と書いています[8]。
- 郵送で出すと、役所に届いた日が届出日になります[8]。投函した日ではないので、日付を合わせたいなら郵送は向いていません。
- ふたりがそろって行けなくても大丈夫です。同じFAQは、使者による届出もできるとしています[8]。署名済みの届書を、家族や友人に持って行ってもらえます。
記念日が土日や祝日でも、時間外の窓口で受け付けている市区町村があります。たとえば広島市は各区役所で「休日又は時間外においても戸籍の届出を受け付けています。(24時間対応)」と案内しています[11]。
時間外に出した届書は、その場では審査されず預かりになります。横浜市の案内では、翌開庁日以降に職員が内容を確認し、不備がなければ受付日にさかのぼって受理され、提出した日が戸籍に記載される「届出日」になります[10]。夜に出しても、記念日はその日のままです。
気をつけたいのは不備があったときです。横浜市は「届書の記載内容訂正のために開庁時間内に再度ご来庁いただくことがあります」としています[10]。船橋市は、不備が後日解消されれば届出日にさかのぼって受理になるとしつつ、それまでは届書の内容を反映した証明書は発行できない、と案内しています[9]。広島市の時間外窓口では、証明書の発行や転入届などは受け付けていません[11]。扱いは自治体ごとに少しずつ違うので、出す予定の役所の案内を確かめてください。
- 1
時間外の窓口で預ける
その場では内容を確認できないため、預かり扱いになります。
- 2
翌開庁日以降に職員が確認
戸籍担当の職員が、届書の内容を審査します。
- 3
不備がなければ、受付日にさかのぼって受理
提出した日が、戸籍に記載される届出日になります。
- 4
不備があれば、開庁時間内に来庁を求められることがある
届書の記載内容を訂正するためです。
扱いは市区町村によって異なります。出す予定の役所の案内を確かめてください。
記念日入籍は、前もって平日に届書を見てもらうだけで守れる
ここまでの話を、当日から逆算した段取りにするとこうなります。
- 数日前までに、平日の窓口で書類を見てもらう。横浜市は「なるべく提出日以前の開庁時間内に、届書に不備等がないか確認を受けてください」と案内しています[10]。広島市も、休日・時間外に出すなら前もって平日に確認してほしい、としています[11]。見てもらったら、届書は持ち帰って当日に出します。
- 当日は、確認済みの届書をそのまま持って行く。書き直したくなっても、その場で手を入れないほうが安全です。
- 行けない人がいるなら、使者を決めておく。届書を窓口へ持って行くのは使者でも構いません[8]。
- 証明書が要る手続きは、平日に回す。時間外の窓口では証明書を発行しない自治体があります[11]。名義変更の順番は入籍後の名義変更の記事にまとめています。
事前の確認でいちばん効くのは、自分たちでは気づけない書き方の癖を見てもらえることです。氏名のフリガナが気になる人は、戸籍のフリガナの記事にも目を通しておくと、窓口で慌てずに済みます。
平日に役所へ行く時間が取れないなら、時間外に出して、平日に呼ばれたら行く。それで十分です。記念日の夜、ふたりで窓口へ向かう道のりは、あとから思い出すとけっこう楽しいものです。
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よくある質問
婚姻届がいちばん多い月は何月ですか?
年によって変わります。厚生労働省の人口動態統計(確定数)に載る37年分(1947年、1950〜1995年の5年おき、2000〜2025年)では、最も多い月は3月が14回、11月が13回、5月が4回、12月が3回、2月・7月・10月が1回ずつでした。2014〜2024年は11年中9年が3月、2025年は7月が5万7,559組で最多です。
ジューンブライドで6月に入籍する人は多いですか?
婚姻届の数で見ると、多くはありません。2025年の6月は3万1,024組(6.3%)で12か月中10番目、この6.3%は統計表に載る37年でいちばん低い割合でした。37年分のどの年でも、6月が最も多い月になったことはありません。6月に出しても出さなくても、ごく普通の選び方です。
同居や結婚式のあとに入籍するのは普通ですか?
珍しくありません。人口動態統計では、結婚式を挙げたときと同居を始めたときの早いほうを「結婚生活に入った」時期として集計しています。2025年に婚姻届を出した48万9,158組のうち、18万1,628組(37.1%)は2024年以前に結婚生活に入っていました。2018年届出の22.2%から増えています。
入籍日を指定して、前日に婚姻届を出しておけますか?
できません。届出日を指定することはできず、婚姻届を届け出た日が婚姻日になります。当日ふたりが行けない場合は、署名済みの届書を家族や友人に持って行ってもらう使者による届出ができます。郵送の場合は役所に届いた日が届出日になるので、日付を合わせたいときには向きません。
夜間・休日に出した婚姻届の受理日(入籍日)はいつですか?
不備がなければ、出した日が入籍日になります。時間外に出した届書はいったん預かりになり、翌開庁日以降に職員が確認して、不備がなければ受付日にさかのぼって受理される、というのが横浜市などの案内です。不備があると開庁時間内に来庁を求められることがあるので、記念日の前に平日の窓口で届書を見てもらうのがいちばん確実です。
入籍日はどうやって決めればいいですか?
決まりはありません。交際記念日や誕生日、語呂合わせの日、挙式の日に合わせるふたりもいれば、書類がそろった日に出すふたりもいます。統計で見ても、婚姻届がいちばん多い月は年によって変わり、表に載る37年分で6月が最多だった年はありません。日付を合わせたいなら、届出日は予約できず、郵送は役所に届いた日が届出日になることを先に押さえて、前もって平日の窓口で届書を見てもらうと、その日に出しやすくなります。
出典
数字は公開された一次情報から。公的統計・法令の公的解説と、民間調査を区別しています。
- [1]厚生労働省「令和7年(2025)人口動態統計(確定数)」上巻 婚姻 第9.3表「届出月別にみた年次別婚姻件数及び百分率」(e-Stat・2026年9月30日公開。1947年、1950〜1995年の5年おき、2000〜2025年の届出月別件数。2025年の総数48万9,158組・6月3万1,024組(6.3%)・7月5万7,559組(11.8%)・2019年5月9万1,663組(15.3%)・2018年5月4万5,799組・2020年2月7万2,908組(13.9%)ほか)公的統計2025
- [2]厚生労働省「令和7年(2025)人口動態統計(確定数)」中巻 婚姻 第2表「婚姻件数,全国(特別区-指定都市の計再掲)・結婚生活に入った年月・届出月別」(e-Stat。総数48万9,158組のうち結婚生活に入った年が令和7年30万7,525組・不詳5組・平成26年以前3,573組)公的統計2025
- [3]厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計(確定数)」中巻 婚姻 第2表「婚姻件数,全国(特別区-指定都市の計再掲)・結婚生活に入った年月・届出月別」(e-Stat。平成31年4月に結婚生活に入り5月に届け出た1万3,645組)公的統計2019
- [4]厚生労働省「平成30年(2018)人口動態統計(確定数)」中巻 婚姻 第2表「婚姻件数,全国(特別区-指定都市の計再掲)・結婚生活に入った年月・届出月別」(e-Stat。総数58万6,481組のうち結婚生活に入った年が平成30年45万6,148組・不詳31組/平成30年4月に結婚生活に入り5月に届け出た5,195組)公的統計2018
- [5]厚生労働省「平成28年度 人口動態統計特殊報告『婚姻に関する統計』の概況」(平均婚姻年齢の注「各届出年に結婚生活に入り届け出たものについて、結婚式をあげたときまたは同居を始めたときのうち早いほうの年齢の平均である」)公的統計2017
- [6]e-Gov法令検索「元号を改める政令」(平成31年政令第143号・元号を令和に改める/平成31年4月30日の翌日から施行)法令・制度2019
- [7]e-Gov法令検索「民法」(明治29年法律第89号)第739条第1項(婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる)法令・制度1896
- [8]船橋市「婚姻届の届出日を指定して、前日などに届出することはできますか?」(届出日の指定はできない/届出した日が婚姻日/使者による届出/郵送は市役所に到達した日が届出日)法令・制度2026
- [9]船橋市「警備員室で届出した婚姻届に不備があった場合、受理日(婚姻日)はいつになりますか?」(警備員室で預かった婚姻届の受理日は原則として届出をした日/不備が後日解消されれば届出日にさかのぼって受理/解消までは届書の内容を反映した証明書の発行等はできない)法令・制度2026
- [10]横浜市「婚姻届」(時間外の受付は預かり扱い/翌開庁日以降に職員が確認し、不備がなければ受付日にさかのぼって受理/不備の際は開庁時間内に再来庁の可能性/提出日以前の開庁時間内に確認を受けるよう案内)法令・制度2026
- [11]広島市「休日・時間外の戸籍の届出」(各区役所で24時間対応/平日の開庁時間に審査し不備がなければ届出日をもって受理/証明書の発行や転入届などは受け付けない/前もって平日に書類確認を)法令・制度2026
この記事の編集方針
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数字は、厚生労働省の人口動態統計などの公的統計と、公開された民間調査の一次情報に基づく目安です(各ページ末尾に出典を明記しています)。地域・会場・時期によって幅があるので、最後はふたりのペースで読み替えてください。