お金の話を、先に
結婚式の費用は親に頼っていい? 両家の分担と、お金の切り出し方
最終更新 2026.07.26約12分出典5件民間5
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「結婚式の費用って、親に出してもらっていいのかな」。そう迷ったことはありませんか。頼るのは甘えな気もするし、かといって全部を自分たちで背負うのも重い。しかも両家で考え方が違ったら……と、お金の話は切り出しにくいものです。
先に数字から言います。挙式・披露宴の費用に親・親族からの援助が「あった」人は、全国推計で74.2%[1]。約4分の3が、なんらかのかたちで援助を受けています。つまり、頼ること自体はまったく特別ではありません。このページでは、援助の実額と出どころ、両家での分け方、そして角が立たない切り出し方を、特定の式場へ誘導して稼がない立場から正直に書きます。
数字で見ると、援助を受けるのは「約4分の3」・平均168.6万円
お金の話は、まず「みんなどうしているか」を知ると、ぐっと楽になります。
ゼクシィ結婚トレンド調査2024では、挙式・披露宴の費用として親・親族からの援助が「あった」人は全国推計で74.2%(首都圏74.6%)[1]。一方、援助を受けずに実施したふたりも23.6%いて、これも珍しいことではありません。
金額のほうも見ておきます。援助があった人の援助総額の平均は168.6万円[2]。分布でいちばん多いのは100万〜200万円未満で39.5%、次いで200万〜300万円未満が26.9%。100万円未満も18.9%あります。「100万円台がいちばん多い」あたりが、いまの実像です。
ただし、この数字を自分の家に当てはめようとしないでください。援助は家庭の経済状況と考え方でまったく変わります。数字は「自分たちだけが重いわけじゃない」と知るための地図として使い、家庭ごとの事情は事情として、別に考えてください。
挙式・披露宴の費用として援助があった人のうち、金額を回答した人の分布。調査の100万円刻みの区分を合算。平均は168.6万円。[2]
援助は「両家から」が4分の3。新郎側が多く出す決まりはない
「うちだけが出すことになったらどうしよう」「新郎側が多く負担するものなのでは」。分担の不安は、たいていこのあたりから始まります。ここにも数字があります。
結納から新婚旅行までの結婚費用に親・親族からの援助があった人のうち、夫側と妻側の両方から援助があった人が74.2%[3]。片側だけだったのは、夫側からのみ9.0%、妻側からのみ10.4%で、合わせても2割弱です。(この74.2%は、さきほどの「挙式・披露宴の費用に援助があった人が74.2%」とは対象の範囲も意味も違う数字で、たまたま同じ値になっています。混ぜて読まないでください。)
注目したいのは、夫側からのみ(9.0%)と妻側からのみ(10.4%)が、ほぼ同じだということ。もし「新郎側が多く出すもの」という慣習が全国的に効いているなら、この二つは大きく開くはずです。開いていない。つまり、どちらの家が出すかに、数字上の決まりはありません。 「うちが多く出すべき/出してもらうべき」という思い込みは、いったん外して話し始めて大丈夫です。
結婚費用(結納・挙式・披露宴・二次会・新婚旅行)に対する親・親族からの援助があった人の回答。わからない1.9%・無回答4.6%は非表示。[3]
「親に頼る=甘え」ではない。お金の性格を分けて考える
結婚式の原資には、性格の違うお金が混ざっています。ここを分けて考えると、「頼っていいのか」の迷いがほどけます。
- ふたりの自己資金:貯金など、自分たちで用意するお金
- ご祝儀:当日ゲストからいただくお金(式後に入るので、前払いの支払いには充てにくい)
- 親・親族からの援助:両家から出してもらうお金
- (必要なら)ブライダルローン:借り入れ
このうち援助は、施しでも借金でもありません。多くの家庭にとって、子の結婚を祝う気持ちの表し方の一つです。だから「頼る=甘え」という後ろめたさは、いったん脇に置いていい。むしろ大事なのは、それぞれの原資がいくらで、いつ動くのかを把握しておくこと。とくにご祝儀は式のあとに入るため、前払いの会場では一時的にまとまった現金が必要になります。「入ってくるお金」と「出ていくタイミング」を分けて考えるのが、お金の不安をいちばん減らします。
総額343.9万円を、何で埋めるか(ただし平均は引き算できない)
原資の話を、実数で並べてみます。いずれも全国推計値の平均です。挙式・披露宴の総額が343.9万円、結婚費用として貯金をしていた人の貯金総額が325.8万円、ご祝儀総額が205.6万円、親・親族からの援助総額が168.6万円[4]。
こう並べると分かるのは、総額343.9万円を、ふたりの貯金だけで埋めるわけではないということです。ご祝儀と援助という大きな柱が別にあります。ここまでは、安心して読んでいただいて大丈夫です。
そのうえで、はっきり書いておきます。この4つの平均を、足したり引いたりはできません。 対象者がそれぞれ違うからです。総額は金額を答えた人、貯金は「結婚費用として貯金をしていた人」、ご祝儀はご祝儀制で挙げた人、援助は「援助があった人」。分母の違う平均を並べて計算しても、どの家庭にも当てはまらない数字が出てくるだけです。
実際にやってみると、その壊れ方がよく分かります。総額343.9万円から、ご祝儀205.6万円と援助168.6万円をそのまま引くと、マイナス30.3万円。持ち出しがないどころか、お釣りが来る計算になってしまいます。一方、別の調査(結婚マーケット調査2025)が示す自己負担額の平均は158.9万円[5]。同じ「自分たちが払う額」のはずなのに、片方はマイナス、片方は158.9万円です。
だから私たちは、「ご祝儀と援助を引けば実質◯万円」という計算を書きません。読み手には親切に見えて、実際には誰の役にも立たないからです。自分たちの持ち出しは、自分たちの見積もり・ご祝儀の見込み・両家の援助額を並べて、自分たちで出すしかありません。 平均は、その作業を始める前に「桁を知る」ためだけに使ってください。
分母(対象者)がそれぞれ違う別々の集計。挙式披露宴=金額回答者/夫婦の貯金=結婚費用として貯金をしていた人/ご祝儀=ご祝儀制の披露宴実施者のうち金額回答者/親の援助=援助があった人のうち金額回答者。足し引きはできない。[4]
両家でどう分ける? 正解はなく、形はいくつもある
「両家で費用をどう分けるか」に、決まった正解はありません。地域の慣習や家風、それぞれの家の考え方で変わります。よくあるのは、次のような形です。
どの形が良い・悪いではなく、両家が納得しているかどうかがすべてです。さきほど見たとおり、結婚費用に援助があった家庭の74.2%は両家から出ていて、片側だけは2割弱[3]。「どちらかが全部」はむしろ少数派なので、最初から両家で出し合う前提で話を始めても、不自然ではありません。
片方に負担が偏ると、あとから気持ちのしこりになることもあります。まずはふたりで「うちはどれに近いか」を話し、そのうえで両家の意向を確かめていきましょう。
分け方の例
- 両家で折半する
- 招待したゲストの人数に応じて按分する
- 新郎新婦が主に負担し、親は一部を援助
- 衣裳は各家、会場費はふたり、と項目で分ける
決めるときの軸
- どちらかに負担が偏っていないか
- 両家が同じ前提で理解しているか
- 口約束でなく、金額まで具体的か
地域・家風によって慣習は異なる。正解はなく、両家が納得しているかどうかが大事。
もめるのは金額じゃない、「前提のズレ」
両家のお金の話がこじれるとき、原因は金額そのものより[前提のズレ](/guide/kekkonshiki-junbi-kenka)であることがほとんどです。
たとえば、片方の家は「結婚式は親が出すのが常識」と思っていて、もう片方は「これからの時代、本人たちで」と考えている。どちらも善意で、どちらも間違っていません。でも、この前提がすれ違ったまま準備が進むと、あとで「なぜうちだけ」という気持ちが生まれます。
だから、順番が大事です。金額を詰める前に、「うちの家はこう考えている」という前提を、両家で先に共有する。前提さえそろえば、金額の話は事務的に進みます。逆に前提がズレたままだと、いくら金額を調整しても、もやもやは残ります。お金の話は「いくら」より先に「どう考えているか」から。これが、両家をこじらせないいちばんのコツです。
もし、援助と一緒に決定権まで渡ってしまっていると感じるなら、そこは前提のズレではなく設計の問題です。お金と決定権を切り離す受け取り方を、別の記事にまとめました。
角が立たない、お金の切り出し方
とはいえ、親にお金の話を切り出すのは緊張します。順番を決めておくと、ずっと切り出しやすくなります。
大事なのは、ふたりで方針を固めてから、それぞれが自分の親に話すこと。相手の親にいきなり切り出すと角が立ちます。それぞれが自分の家の意向を持ち寄って、ふたりのところで突き合わせる。決まったことは口約束にせず、誰が何をいくら負担するかを数字で共有しておく。ここまでやって、はじめて安心して準備に進めます。
- 1
まず、ふたりで方針を決める
自己資金でどこまでいけそうか、援助をお願いしたいか。ふたりの考えを先にそろえる。
- 2
それぞれが、自分の親に相談する
相手の親にいきなり切り出さない。まず自分の家の意向を聞く。
- 3
両家の意向を、ふたりのところで突き合わせる
前提のズレがないか確認。慣習が違えば、その違いも含めて共有する。
- 4
決めたら、数字で共有する
誰が何をいくら負担するかを、口約束でなく金額まで残しておく。
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よくある質問
- 結婚式の費用は、親に援助してもらうのが普通ですか?
- 親・親族からの援助が「あった」人は全国推計で74.2%、首都圏で74.6%と報告されています[1]。約4分の3が援助を受けている一方、受けずに実施したふたりも23.6%います。どちらが普通ということはなく、両家の考え方それぞれです。受ける・受けないに正解はありません。
- 援助は、いくらくらいが相場ですか?
- 援助があった人の援助総額の平均は、全国推計で168.6万円です[2]。分布でいちばん多いのは100万〜200万円未満で39.5%、200万〜300万円未満が26.9%、100万円未満も18.9%あります。ただし援助額は家庭の経済状況と考え方で大きく変わるので、「相場」として当てはめず、桁を知るための目安として見てください。
- 自己負担は、平均でどのくらいになりますか?
- 結婚マーケット調査2025では、挙式と披露宴をともに実施した人の自己負担額の平均は158.9万円です[5]。ただし調査によって定義も対象も違い、ゼクシィ結婚トレンド調査の平均どうしを足し引きするとまったく違う数字が出ます[4]。「ご祝儀と援助を引けば実質いくら」という計算は成り立たないので、自分たちの見積もり・ご祝儀の見込み・両家の援助額を並べて出してください。とくにご祝儀は式のあとに入るため、前払いの会場では一時的にまとまった現金が必要になる点にも注意が必要です。
- 両家で費用をどう分ければいいですか? 新郎側が多く出すものですか?
- 決まった正解はありません。折半、ゲスト数に応じた按分、新郎新婦が主で親が一部、項目ごとに分担。地域や家風でさまざまです。数字で見ると、結納から新婚旅行までの結婚費用に援助があった人の74.2%は両家から受けており、夫側からのみ9.0%・妻側からのみ10.4%とほぼ同じ割合です[3]。「新郎側が多く出す」という決まりは、少なくとも全国の数字には表れていません。大事なのは金額の公平さより、両家が同じ前提で納得しているかです。
- 親にお金の話を、どう切り出せばいいですか?
- 順番が大切です。相手の親にいきなり切り出すと角が立ちます。まずふたりで方針を固め、それぞれが自分の親に相談し、その意向をふたりのところで突き合わせる。決まったことは口約束にせず、誰が何をいくら負担するかを数字で共有しておくと、あとでもめません。
- 両家で考え方が違ったら、どうすればいいですか?
- こじれる原因は金額より「前提のズレ」であることがほとんどです。片方が「親が出すもの」、もう片方が「本人たちで」と考えていることは珍しくありません。どちらも間違いではないので、金額を詰める前に、それぞれの家の考え方を共有するところから始めてください。前提がそろえば、金額の話は事務的に進みます。
出典
数字は公開された一次情報から。公的統計・法令の公的解説と、民間調査を区別しています。
- [1]ゼクシィ結婚トレンド調査2024 首都圏(リクルートブライダル総研)挙式、披露宴・ウエディングパーティーの費用としての親・親族からの援助有無【地域別】全国推計値民間調査2024
- [2]ゼクシィ結婚トレンド調査2024 首都圏(リクルートブライダル総研)挙式、披露宴・ウエディングパーティーの費用としての親・親族からの援助総額【地域別】全国推計値民間調査2024
- [3]ゼクシィ結婚トレンド調査2024 首都圏(リクルートブライダル総研)結婚費用に対する夫側・妻側からの親・親族からの援助状況【地域別】全国推計値民間調査2024
- [4]ゼクシィ結婚トレンド調査2024 首都圏(リクルートブライダル総研)挙式、披露宴・ウエディングパーティー総額/結婚費用のための夫婦の貯金総額/ご祝儀総額/親・親族からの援助総額【地域別】全国推計値民間調査2024
- [5]結婚マーケット調査2025(リクルートブライダル総研)自己負担額民間調査2025
この記事の編集方針
このガイドは、結婚式の準備をまるごと手伝う無料アプリ「Harebiyori」が書いています。送客手数料や広告費で、記事のおすすめ・順位を動かすことはありません。だから費用も段取りも、どこかへ誘導することなく、ふたりの側に立って書けます。
数字は、厚生労働省の人口動態統計などの公的統計と、公開された民間調査の一次情報に基づく目安です(各ページ末尾に出典を明記しています)。地域・会場・時期によって幅があるので、最後はふたりのペースで読み替えてください。