指輪の値段は、地金の値段そのままではない
プラチナの指輪の物価、1年で30.3%上昇。地金は2020年の約3倍、指輪は約1.5倍
最終更新 2026.10.20約11分出典9件公的6法令2民間1
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プラチナの指輪の物価は、2025年8月からの1年で30.3%上がりました。同じ1年、物価全体は1.9%です[3]。総務省が毎月値段を追うこの「指輪」は、プラチナ950・石なし・幅2.5〜3.5mm。結婚指輪とほぼ同じ姿のリングです[1]。
「指輪、去年より高くなってない?」と感じていたなら、その感覚は統計の上でも当たっています。ただ、数字をもう少し並べると、慌てなくていい理由も同じくらいはっきり見えてきます。数字は全国や東京都区部の平均で、お店やデザインによって幅があります。
国が毎月値段を調べる「指輪」は、結婚指輪によく似た石なしのリング
消費者物価指数は、暮らしで買うモノやサービスの値段の動きをまとめた統計です。そのもとになる小売物価統計調査では、品目ごとに「どんな品物の値段を調べるか」が細かく決められています。
「指輪」の決まりは、こうです。プラチナ950(Pt950)、平型又は甲丸(石付きを除く)、幅2.5〜3.5mm、サイズ9〜11号、中級品[1]。ダイヤモンドの付いた婚約指輪ではなく、日常的に着ける結婚指輪にかなり近い姿です。素材だけでなく、幅やサイズまで決められています。
その東京都区部の調査価格は、2025年8月から10月まで109,905円。そこから上がり始め、2026年6月には141,764円になりました[2]。東京都区部で国が調べている「プラチナの指輪1本」は、10か月で31,859円、約1.29倍になりました。
なお、この指輪は2026年7月に、調べる品物の決まり(基本銘柄)が改正されました[1][2]。7月以降の価格(7月138,400円、8月137,392円)は、6月以前と厳密には同じ物差しではないので、ここでは改正前どうしで比べています。
総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)第2表 主要品目の東京都区部小売価格。プラチナ950・石なし・幅2.5〜3.5mm・サイズ9〜11号の指輪1個の価格。2026年7月に銘柄改正があり、7月以降は6月以前と厳密には比べられません。[2]
指輪の物価は1年で30.3%上昇。同じ1年の物価全体は1.9%
東京の価格はひとつの地域の値段です。全国の動きは、消費者物価指数(2025年基準)で見られます。
2025年8月の「指輪」の指数は98.747、2026年8月は128.649。1年で30.3%の上昇です。同じ期間の総合指数(物価全体)は100.282から102.179で、1.9%でした[3]。
同じ「腕時計・指輪」のグループにある腕時計は、100.126から105.307で5.2%[3]。身の回りのものが軒並み3割上がったわけではなく、指輪がとりわけ大きく動いた1年だった、ということです。
総務省統計局 消費者物価指数(2025年基準)全国・品目別価格指数の2025年8月と2026年8月の値から計算した上昇率。[3]
プラチナ地金は2020年の約3倍。でも、プラチナの指輪の物価は約1.5倍
値上がりの話でよく出てくるのが、金やプラチナそのものの値段です。日本銀行の企業物価指数には、地金の値段の動きも入っています。
指輪の素材にあたるプラチナを見ると、輸入物価指数(円ベース)の「白金地金」は、2020年を100として2026年8月に298.0。約3倍です[5]。金も大きく動いていて、国内企業物価指数の「金地金」は同じく2026年8月に369.3でした[6]。
では、プラチナの指輪の値段も3倍になったのか。消費者物価指数(2020年基準)の「指輪」は、2020年を100として2026年8月に149.587。約1.5倍です[4]。
プラチナ地金は2020年の約3倍。プラチナの指輪の物価は約1.5倍。 指輪の値段には、地金のほかにも、つくる手間やお店の費用など、いろいろなものが入っています。地金が3倍になっても、指輪の値段が同じだけ3倍になるわけではない。2つの統計を並べると、そう読めます。
親や友人に「金もプラチナもすごく上がってるから、指輪なんてとても」と言われたら、こう返せます。「プラチナの地金は2020年の3倍くらいになったけど、国の統計だとプラチナの指輪は1.5倍くらいなんだって」。 1.5倍も小さくはありません。でも、ニュースで見る地金の値上がり幅が、そのまま指輪の値札に乗っているわけではない。それは、覚えておくと少し気が楽になる数字です。
白金地金は日本銀行 企業物価指数(2020年基準)輸入物価指数・円ベース。指輪と物価全体は総務省統計局 消費者物価指数(2020年基準)全国。いずれも2020年平均を100とした2026年8月の値で、統計の種類が違うため、動きの大きさの目安として見てください。
地金は上がり続けてはいない。白金地金は2026年1月から8月で約4分の1下がった
地金の値段は、一方向に上がり続けているわけではありません。
輸入物価指数の「白金地金」は、2026年1月に397.2まで上がったあと、8月には298.0。7か月で約4分の1下がりました[5]。国内企業物価指数の「金地金」も、2026年3月の411.2から、8月は369.3です[6]。
ところが同じ時期、指輪の消費者物価指数(2025年基準)は、2026年1月の111.434から8月の128.649へ、上がっていました[3]。地金が下がった月に、指輪の値段がすぐ下がるわけでもないのです。
ここから言えるのは、「今のうちに買わないと」も「待てば下がる」も、どちらも当てにならないということです。地金の値動きは、この先を読めるものではありません。だから、値動きを当てにいくより、ふたりが指輪を着けたい時期と、出せる金額から決めて大丈夫です。
日本銀行 企業物価指数(2020年基準)輸入物価指数・円ベース「白金地金」。2020年平均=100。地金の値動きは先を読めるものではなく、これは過去の動きです。[5]
K18は金75%。「ホワイトゴールド」を訳すと白金だけれど、プラチナとは別もの
値札の横にある「K18」「Pt900」といった表示も、値段の見え方にかかわります。読み方を造幣局の説明で確かめておきます。
造幣局は、金の品位(純度)を千分率で表し、カラット表示とこう対応させています。750がK18、585がK14、416がK10[7]。K18は金が75%、K14は58.5%、ということです。白金(プラチナ)も同じ千分率で、900の印は「品位が90%の白金」を意味します[7]。同じ考え方で読めば、950は95%です。
ホワイトゴールドは、名前で誤解されやすい素材です。造幣局は、ホワイトゴールドは金を主体とする白色系の合金で、日本語に直訳すると「白金」となるけれど、本来の白金はプラチナのことで、まったく異なるものだと説明しています[7]。
もうひとつ。「K18」「Pt900」のような刻印は、造幣局の証明記号ではありません。造幣局の証明(ホールマーク)は、日の丸と、品位を千分率で表すひし形の数字などを組み合わせた記号で、任意の制度なので、付いていない製品もあります[8][7]。
素材や幅で値段がどう変わるか、値上がりの前に見積もった金額がいつまで有効かは、お店ごとに違います。比べるときは、次のことを同じ順番で聞いておくと、見積もりを並べやすくなります。
- 1
素材と品位
プラチナか金か、品位はいくつか(Pt950・Pt900・K18など)。ホールマークを付けられるか
- 2
幅と厚みで変わる金額
同じデザインで幅や厚みを変えると、値段がどう変わるか
- 3
見積もりの有効期限
地金の値動きで価格が改定されることがあるか。見積もった金額はいつまで有効か
- 4
リフォームや持ち込み
手持ちの指輪や地金を使ったつくり直しを受けているか。費用はどう決まるか
答えはお店によって違います。どれが正しいということではなく、比べる材料を揃えるための質問です。
結婚指輪を新しく買った人は3人に2人。リフォームや手作りも、ちゃんとある選択肢
新しく買うだけが道ではありません。
2024年4月から2025年3月に結婚した全国の20〜49歳への調査では、結婚指輪を「新たに購入した」(フルオーダー・セミオーダーを含む)人は、夫側65.0%、妻側66.0%でした[9]。残りの3分の1あまりは、こんな選び方をしています。
- リフォームした(事業者に依頼): 夫側8.8%、妻側8.0%
- リフォームした(自分たちで手作り): 夫側6.2%、妻側5.5%
- 自分たちで手作りした: 夫側5.5%、妻側5.8%
- いずれも用意しなかった: 夫側14.2%、妻側14.4%
リフォームは、事業者に頼んだ人と自分たちで手作りした人を合わせると、夫側で15.0%、妻側で13.5%[9]。新しく買う代わりにつくり直しを選んだ人が、7人に1人くらいいる計算です。この調査は値上がりが大きくなる前に結婚した人たちの回答で、いまの割合を示すものではありませんが、選び方に幅があることはわかります。
指輪を用意しない選び方や、婚約指輪・結婚指輪にかけた金額の分布は、婚約指輪・結婚指輪の相場の記事にまとめています。指輪を急がず、先に式の形を決めたいふたりは、結婚式をしない選択の記事や見積もりが上がる理由の記事もあわせてどうぞ。
夫側
- 新たに購入した 65.0%
- リフォームした(事業者に依頼)8.8%
- リフォームした(自分たちで手作り)6.2%
- 自分たちで手作りした 5.5%
- いずれも用意しなかった 14.2%
妻側
- 新たに購入した 66.0%
- リフォームした(事業者に依頼)8.0%
- リフォームした(自分たちで手作り)5.5%
- 自分たちで手作りした 5.8%
- いずれも用意しなかった 14.4%
リクルート ブライダル総研「結婚マーケット調査2025」結婚指輪の有無と手配方法(2024年4月〜2025年3月に結婚した全国20〜49歳・単一回答)。その他(各0.2%)は省略。
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よくある質問
結婚指輪は2026年も値上がりしていますか?どれくらい上がりましたか?
上がっています。消費者物価指数(2025年基準・全国)の品目「指輪」は、プラチナ950・石なしのリングを調べた指数で、2025年8月から2026年8月で30.3%上昇しました。同じ期間の物価全体は1.9%です。東京都区部の調査価格は、2025年8月の109,905円から2026年6月には141,764円になりました。お店やデザインによって値段には幅があります。
金やプラチナの値段が上がると、結婚指輪の値段も同じだけ上がりますか?
同じだけ上がるとは限りません。白金地金の輸入物価指数は2020年を100として2026年8月に298.0(約3倍)ですが、指輪の消費者物価指数(2020年基準)は149.587(約1.5倍)でした。指輪の値段には地金のほかにもいろいろな費用が入っています。どう決まるかはお店によって違うので、見積もりのときに聞いてみてください。
結婚指輪は今のうちに買ったほうがいいですか?値下がりを待つべきですか?
どちらとも言えません。白金地金の輸入物価指数は2026年1月の397.2から8月の298.0へ約4分の1下がりましたが、同じ時期に指輪の消費者物価指数は2026年1月の111.434から8月の128.649へ上がっていました。地金の値動きも、指輪の値段への反映も読み切れないので、着けたい時期と出せる金額から決めて大丈夫です。見積もりの有効期限は、お店に確かめておくと安心です。
K18とK14、Pt950とPt900は何が違いますか?
金やプラチナがどれだけ含まれているかの違いです。造幣局の説明では、K18は品位750(金75%)、K14は585(金58.5%)にあたります。プラチナの900は品位90%の白金で、同じ千分率で読むと950は95%です。なお「K18」「Pt900」などの刻印は造幣局の証明記号ではなく、造幣局の証明(ホールマーク)は日の丸と、品位を表すひし形の数字などを組み合わせた記号です。
ホワイトゴールドとプラチナは同じものですか?
違うものです。造幣局は、ホワイトゴールドは金を主体とする白色系の金合金で、日本語に直訳すると「白金」となるものの、本来の白金はプラチナのことで、まったく異なるものだと説明しています。たとえば品位750のホワイトゴールドは、金が1000分の750、ニッケルや銀、パラジウムなどほかの金属が1000分の250です。
手持ちの指輪をリフォームして結婚指輪にする人はいますか?
います。2024年4月〜2025年3月に結婚した全国20〜49歳への調査では、結婚指輪を「リフォームした」人は、事業者に依頼した人と自分たちで手作りした人を合わせて夫側15.0%、妻側13.5%でした。「自分たちで手作りした」人も夫側5.5%、妻側5.8%います。受けてくれるかどうかや費用はお店によって違うので、相談のときに確かめてください。
出典
数字は公開された一次情報から。公的統計・法令の公的解説と、民間調査を区別しています。
- [1]総務省統計局 小売物価統計調査「調査品目及び基本銘柄」2026年7月調査(品目符号9741 指輪:プラチナ950(Pt950),平型又は甲丸(石付きを除く),〔幅〕2.5~3.5mm,〔サイズ〕9~11号,中級品/単位 1個/備考 2026年7月基本銘柄改正)公的統計2026
- [2]総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)第2表 主要品目の東京都区部小売価格【2025年8月~2026年8月】(9741 指輪 1個:2025年8月・9月・10月109,905円/11月118,595円/12月116,515円/2026年1月116,515円/2月124,509円/3月126,009円/4月128,536円/5月131,536円/6月141,764円/7月138,400円/8月137,392円/銘柄改正年月2026.7)公的統計2026
- [3]総務省統計局 消費者物価指数(2025年基準)全国 品目別価格指数・月次(2025年=100/指輪:2025年8月98.747・2026年1月111.434・2026年8月128.649/腕時計:2025年8月100.126・2026年8月105.307/総合:2025年8月100.282・2026年8月102.179)公的統計2026
- [4]総務省統計局 消費者物価指数(2020年基準)全国 品目別価格指数・月次(2020年=100/指輪:2026年8月149.587/総合:2026年8月114.339)公的統計2026
- [5]日本銀行 企業物価指数(2020年基準)輸入物価指数・円ベース 品目「白金地金」(データコード PRCG20_2600350013/2020年=100:2025年8月208.6・10月255.9・12月311.6・2026年1月397.2・3月341.2・5月334.0・7月276.2・8月298.0)公的統計2026
- [6]日本銀行 企業物価指数(2020年基準)国内企業物価指数 品目「金地金」(データコード PRCG20_2201050004/2020年=100:2026年3月411.2・8月369.3)公的統計2026
- [7]造幣局「貴金属製品の品位区分と証明記号」(千分率で品位を表す/品位750=K18・585=K14・416=K10/プラチナ900の印は品位が90%の白金/ホワイトゴールドは金を主体とする地金の色が白色系の金合金で、品位750ならその他の金属(白色系のニッケルや銀、パラジウムなど)が1000分の250/直訳すると「白金」となるが本来の白金はプラチナでまったく異なる/ホールマークは日の丸とひし形の品位の数字などを組み合わせた記号/K18とだけ刻印のある金製品は造幣局で品位を証明したものではない)法令・制度2026年確認
- [8]造幣局「貴金属製品の品位証明」(ホールマークは日の丸・ひし形の中の品位の数字・白金を示す記号からなる/任意の制度として設けられており、マークのない製品もある/K18、Pt900などの記号は造幣局の証明記号ではない)法令・制度2026年確認
- [9]結婚マーケット調査2025(リクルート ブライダル総研/2025年5月実施・2024年4月〜2025年3月に結婚した全国20〜49歳の男女821人)結婚指輪の有無と手配方法【夫側】【妻側】(新たに購入した(フルオーダー、セミオーダーを含む) 夫65.0%・妻66.0%/リフォームした(事業者に依頼)夫8.8%・妻8.0%/リフォームした(自分たちで手作り)夫6.2%・妻5.5%/自分たちで手作りした 夫5.5%・妻5.8%/いずれも用意しなかった 夫14.2%・妻14.4%)民間調査2025
この記事の編集方針
このガイドは、結婚式の準備をまるごと手伝う無料アプリ「Harebiyori」が書いています。送客手数料や広告費で、記事のおすすめ・順位を動かすことはありません。だから費用も段取りも、どこかへ誘導することなく、ふたりの側に立って書けます。
数字は、厚生労働省の人口動態統計などの公的統計と、公開された民間調査の一次情報に基づく目安です(各ページ末尾に出典を明記しています)。地域・会場・時期によって幅があるので、最後はふたりのペースで読み替えてください。